36歳にして未亡人になってしまったクリスチーネ(マリー・ベル)は、身辺を整理していた際、20年前の日記を発見する。亡き夫からは他の男性との交流をまったく許されていなかった彼女は、もう一度人生をやり直す糸口として、18歳で初めて舞踏会に出たときに出会い、彼女に愛をささやいた男たちを訪ねる旅に出る…。 名匠ジュリアン・デュヴィヴィエ監督が、遠き過去へと思いを馳せる女性のノスタルジックな思いをモノクロならではのめくるめく映像美で描いた秀作。過去のロマンティシズムと現実のリアリズムの対比も素晴らしい。『外人部隊』で知られるマリー・ベルの美しさ。彼女が遭遇する大小さまざまなエピソードにはピエール・ブランシャール、フランソワ・ロゼー、ルイ・ジューヴェなど名優がずらりそろえられている。ヴェネチア国際映画祭最優秀外国映画賞受賞。(的田也寸志)
「自分さがし」の古典
モノクロの美しさ、怖さ、慎みと饒舌を堪能できるオムニパス映画の傑作。 マリー・ベル扮する未亡人となった美しい女性が、初めての舞踏会で踊った相手を訪ねて旅に出る。その先々で彼女が出会うのは想像を越えた現実であり、また、当惑するほど純粋だった16歳の自分の姿である。1937年の作品中に、今日「自分さがし」と呼ばれるテーマと、そのひとつの解答が提案されているように見える。そしてラストには新しい役割を見いだす彼女がその後の素敵な予感とともに描かれる。軽いテーマでは決してないけれども、救いの用意されている物語だ。 惜しむらくは、メニューから選べる「雑学情報」の記述が少ないこと。この作品に初めて触れる若い世代にも、公開当時にこの映画を見て信じがたい美しさに魅了された世代にも、それぞれが納得できるような詳しい解説が欲しいところである。
「自分さがし」の古典
モノクロの美しさ、怖さ、慎みと饒舌を堪能できるオムニパス映画の傑作。 マリー・ベル扮する未亡人となった美しい女性が、初めての舞踏会で踊った相手を訪ねて旅に出る。その先々で彼女が出会うのは想像を越えた現実であり、また、当惑するほど純粋だった16歳の自分の姿である。1937年の作品中に、今日「自分さがし」と呼ばれるテーマと、そのひとつの解答が提案されているように見える。そしてラストには新しい役割を見いだす彼女がその後の素敵な予感とともに描かれる。軽いテーマでは決してないけれども、救いの用意されている物語だ。 惜しむらくは、メニューから選べる「雑学情報」の記述が少ないこと。この作品に初めて触れる若い世代にも、公開当時にこの映画を見て信じがたい美しさに魅了された世代にも、それぞれが納得できるような詳しい解説が欲しいところである。DVDの情報収容力を生かしたい。
アイ・ヴィ・シー
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