神秘の島〈第1部〉 (偕成社文庫)



神秘の島〈第1部〉 (偕成社文庫)
神秘の島〈第1部〉 (偕成社文庫)

商品カテゴリ:幼児教育,知育,赤ちゃん育て方
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最悪の状態から…

数ある漂流小説の中で、これほど最悪な条件から始まる小説は無いだろう。
ヴェルヌの『十五少年漂流記』では、漂流した船に、必要な道具は積んでいたが、この話は殆どゼロからだ!
米国の南北戦争で、南軍から逃げた五人の男と一匹の犬が、気球を奪い、南太平洋の無人島に漂着するのだが、道具は殆ど失い、リーダーのサイラス・スミス技師が行方不明。
マッチ一本、小麦一粒、犬の首輪、着ている服、懐中時計数個の状態。

……なのに、この五人は、カマドを作って煉瓦や壷を作り、火山の麓から鉄鉱石を見つけ、製鉄を始めたりと、本当に凄い!
『無人島に行くなら何を持っていく?』
の質問に、カップめんと答える人は多いが、私なら、この神秘の島を持っていきます。(笑)
石鹸や、フイゴ、鉄、蝋燭まで作っていくのだから、本当に凄い!
海底2万里は好きですか?

なんと言えばいいのかわかりません。
子供用の本ですが、大人としても子供にだけ譲るのはちょっともったいない。『2年間の休暇(15少年漂流記)』『海底2万里』『地底旅行』『80日間世界一周』とベルヌの著作は多々ありますが、もしかすると一番か、いや『海底2万里』といい勝負か。
というくらい面白いです。

詳細を記してしまうとつまらないので、微妙な書き方になってしまうのですが、南北戦争時代のアメリカ人が無人島に流れ着きます。そこでの苦労や楽しみ、戦い、喜びなどが生き生きと語られます。
流れ着く人数もちょうどいい。15人より少なく、3人より多い。ロビンソン・クルーソーのような一人きりの寂しさがありません。ここに出てくる男たちは(犬もサルも含めて)とても勇敢で、粗野な人もいますが、絶対的に尊敬できます。世代を超えた友情の尊さや、大人が子供を守るといった当たり前の、でも現代においては危うくなった関係が、迷いなく、描かれています。

私のレビューは子供にいい!というのが多いのですが、これもそうです。
冒険心や想像力、協力する心、人を尊ぶ事、命の大切さを余すことなく学べます。

是非お父様から差し上げてください。

100万回くらい読んで、ベルヌがこの世に生まれた事を感謝してます。
当然ながら☆5つ。



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